脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
概要
脂漏性皮膚炎とは、頭皮や顔まわりなど、皮脂が多い場所にできる赤み・かゆみ・皮むけを伴う湿疹のことです。
「脂漏性湿疹」と呼ばれることもあります。
赤ちゃんから大人まで幅広い年代に起こり、生後数か月の赤ちゃんにみられるものは乳児脂漏性皮膚炎と呼ばれます。
原因
脂漏性皮膚炎は、以下のような要因が重なって起こると考えられています。
- 皮膚に常にいるカビの一種 マラセチア が増えやすい
- 皮脂の分泌が多い
- 元々の肌質
- 生活習慣(ストレス・睡眠不足など)
マラセチアは皮脂に含まれる「トリグリセリド」を分解しますが、そのときにできる物質が皮膚を刺激し、赤みやかゆみを引き起こすと言われています。
症状
脂漏性皮膚炎は、皮脂の多い部分に出やすいのが特徴です。
- 頭皮の赤み・フケのような皮むけ
- 顔(眉まわり、鼻の横、耳のまわりなど)の赤み
- 耳の後ろの皮むけ
- かゆみ
- 皮膚がベタつく、白い粉が落ちる
頭皮の症状は「フケの増加」として気づかれることも多いです。
検査
特別な検査は必要ありません。
ただし以下の病気とまぎらわしいため、診察で区別します。
- 単なる乾燥肌
- アトピー性皮膚炎
- 接触皮膚炎
- 乾癬 など
診断
医師が皮膚の状態を見たり、症状の出方をうかがったりして診断します。
脂漏部位の赤み・皮むけのパターンが特徴的です。
治療法
脂漏性皮膚炎は、マラセチアの増加と皮脂の影響をおさえる治療が中心になります。
● 塗り薬
- 抗真菌薬(マラセチアをおさえる薬)
- ステロイド外用薬(炎症をしずめる薬)
顔や体にはクリーム・軟膏を使用します。
頭皮はクリームが塗りにくいため、ローションタイプの薬が一般的です。
効果を出すためには、髪ではなく頭皮に直接つけることが大切です。
● ビタミンB2・B6の飲み薬
皮脂の分泌を整えるために使うことがあります。
● かゆみ止め
かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬の飲み薬を併用します。
注意点
脂漏性皮膚炎は、生活習慣を見直すことで良くなることが多い病気です。
● 日常生活で気をつけたいこと
- 脂っこい食事を控える
- しっかり睡眠をとる
- ストレスをためない
- ビタミンB類を含む食品を意識してとる
(卵、レバー、しじみ、ほうれん草、乳製品、野菜など) - コーヒー・アルコール・辛いものをとり過ぎない
- 洗顔やシャンプーを見直す
特に頭皮の状態は人それぞれで、
シャンプーが合わないことで悪化することもあります。
自分に合ったものを探すことが大切です。
当院皮膚科の診療内容
当院では、脂漏性皮膚炎に対して次のような治療を行っています。
- 顔・体には抗真菌薬やステロイドを含んだ外用薬
- 頭皮にはローションタイプのつけ薬を処方
- 必要に応じてビタミン剤やかゆみ止めの内服
ローション薬は、頭皮にしっかり届くように十分な量を使用することが大切です。
保険診療で、症状に必要な量をしっかり処方しています。
必要であれば、脂漏性皮膚炎のQ&Aやシャンプーの選び方ページも作成できます。
