眼瞼下垂(まぶたが上がりにくい状態)
概要
眼瞼下垂(がんけんかすい)は、上まぶたが十分に上がらず、視界が狭く感じる状態です。
目が重い、開けにくい、まぶたが下がって視野が妨げられるなどの症状がみられます。
無意識におでこに力を入れて目を開けるため、額のしわ・眉のつり上がり・肩こり・頭痛などが出ることもあります。
加齢、コンタクトレンズ、水泳ゴーグルの圧、眼の手術歴などが代表的な原因です。
主な症状
以下の症状がある場合、眼瞼下垂が疑われます。
- まぶたが重く、開けにくい
- 上の方が見えにくい、視界が狭く感じる
- 額のしわが増えた/眉を上げて目を開けてしまう
- 肩こり・頭痛・疲れ目が続く
- 左右のまぶたの開きに差がある
- まぶたが下がり、まつ毛が視界に入りやすい
症状はゆっくり進行することが多く、早期は自覚されにくいのが特徴です。
原因
眼瞼下垂の主な原因は次のとおりです。
● 加齢による腱膜のゆるみ
まぶたを上げる筋肉(上眼瞼挙筋)と瞼板をつなぐ「腱膜」がゆるむことで、力が伝わりにくくなります。
● コンタクトレンズ(特にハード)の長期使用
まばたきやレンズの着脱による刺激で腱膜が伸びやすくなります。
● 眼の手術歴
白内障手術などで開瞼器を使用すると、腱膜が伸びることがあります。
● 皮膚のたるみ
皮膚の余りが視界を妨げることで「下がって見える」状態になることがあります。
● 生まれつき
挙筋の働きが弱い先天性の場合もあります。
診断
診察では以下を確認します。
- まぶたの開き具合
- 額の筋肉の緊張(眉の上がり)
- 目の開きに左右差があるか
- 皮膚のたるみの程度
- 過去の手術やコンタクト使用歴
視診・問診で診断可能です。
治療
当院で行う眼瞼下垂の手術は 2種類のみ です。
保険適用は「視野障害などの機能的問題がある場合」です。
① 挙筋前転法(腱膜の修復)〈保険診療〉
まぶたを上げる筋肉の力が瞼板に伝わりにくくなっている場合に行います。
ゆるんだ腱膜を本来の位置に戻し、まぶたの開きを改善します。
- 加齢性
- コンタクトレンズ長期使用
- 手術歴による腱膜性眼瞼下垂
に有効です。
② 眉毛下切開(眉下切開)〈保険または自費〉
上まぶたの皮膚のたるみが主な原因の場合に行います。
眉下の目立ちにくい位置で皮膚を切除し、視界を妨げる皮膚の余りを改善します。
- 皮膚のたるみが強い
- おでこに力を入れて目を開けている
- 二重が消えてきた
といった症状に適した方法です。
手術の流れ(要点)
- 診察・手術適応の判断
- 局所麻酔での日帰り手術
- 手術時間は両側で約40〜60分
- 1週間後に抜糸
- 腫れは1〜2週間で軽度に
日常生活への影響は比較的少ない治療です。
このような方はご相談ください
- 視界が狭くなった
- まぶたが重く、上がりにくい
- 眉を上げないと見えにくい
- 肩こり・頭痛が慢性的にある
- 左右差のある下垂が気になる
眼瞼下垂は、適切な治療で視界の改善と疲労軽減が期待できます。
