多汗症(たかんしょう)
概要
多汗症とは、必要以上に汗が多く出てしまう状態のことです。
暑いときや運動時に汗が出るのは普通ですが、多汗症では
- 手がいつも湿っている
- わき汗で服が濡れる
- 頭や顔から汗が流れる
- 安静時でも汗が止まらない
といった症状がみられ、日常生活で困ることがあります。
子ども〜大人まで、幅広い年代にみられる病気です。
原因
多汗症は、大きく「全身性」と「局所性」に分けられます。
● 全身性多汗症
身体全体で汗が増えるタイプで、以下が原因になることがあります。
- 発熱・感染症
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
- 更年期
- 薬の副作用
- ストレス
- 肥満
● 局所性多汗症
手のひら、足のうら、わき、顔など、特定の部位に強く汗が出るタイプです。
原発性(原因が特定できない体質によるもの)と続発性があります。
緊張や不安などの精神的な刺激で悪化することも多いです。
症状
多汗症は、汗の量が多い部位によって症状が分かれます。
● 手のひら・足のうら(掌蹠多汗症)
- 手が湿りやすい
- スマホや紙が濡れる
- 手汗がポタポタ落ちることも
- 足は蒸れやすく、においの原因にもなる
● わき(腋窩多汗症)
- わき汗が多い
- 左右同じように汗が出る
- 服の黄ばみや汗ジミ
- 気温に関係なく汗が出る
● 頭・顔(頭部顔面多汗症)
- 額や頭皮から汗が流れる
- メイクが落ちやすくなる
- 緊張や温度差で一気に汗が出る
検査
多汗症は、特別な検査は必要ありません。
ただし、以下の病気がないかを診察で確認します。
- 甲状腺の病気
- 感染症
- 薬の影響
- 自律神経の乱れ など
症状の出方と、汗の量や場所から診断します。
診断
医師が汗の出る部位や状況をうかがい、皮膚の状態を確認して診断します。
手の汗・わき汗・顔汗の出方のパターンが特徴的です。
治療法
多汗症の治療は、汗の量と困りごとに応じて選びます。
● 塗り薬(保険適用)
- エクロックゲル(わき)
- ラピフォートワイプ(わき)
- アポハイドローション(手のひら)
- 汗腺の働きをおさえる薬で、毎日使います
● 内服薬
- プロバンサイン
全身の汗をおさえる飲み薬です。
口の渇きや便秘が出ることがあります。
● ボトックス注射(自費)
わき汗に有効なことが多く、数か月〜半年ほど効果が続きます。
症状に応じて検討します。
● 手術について
症状や生活への影響を見ながら、必要に応じてご案内する場合があります。
(すべての患者さんに行う治療ではありません)
注意点
多汗症は、生活の工夫で改善することもあります。
- 緊張しやすい状況を避ける
- 通気性のよい服を着る
- 辛いものやカフェインを控える
- ストレスや睡眠不足に注意する
- 市販の制汗剤とうまく併用する
汗の悩みは一人で抱え込みやすいですが、治療で改善できることが多い病気です。
当院の診療内容
当院では、多汗症に対して以下の治療を行っています。
- わき用・手のひら用の保険適用の塗り薬
- 全身用の飲み薬
- わきのボトックス注射(自費・必要時にご案内)
症状の強さや生活の困りごとをうかがい、患者さんに合った方法を提案します。
まずはお気軽にご相談ください。
