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アトピー

概要

アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な皮膚の病気です。
赤ちゃん、子ども、大人まで幅広い年齢で見られ、長期間続くのが特徴です。

原因

アトピーの原因は完全には解明されていませんが、**体質的な要因(バリア機能の弱さ)と環境的な要因(アレルギー物質・乾燥・刺激など)**が重なることで発症すると考えられています。

● 体質的な要因(アトピー素因

  • アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎の既往
  • 家族にアレルギー疾患がある
  • 生まれつき皮膚のバリアが弱い傾向

● 環境的な要因

  • 乾燥した空気
  • 汗、摩擦による刺激
  • ダニ、ハウスダスト、花粉
  • ストレス・寝不足
  • 季節の変化
  • 不適切なスキンケア

これらが組み合わさることで、湿疹やかゆみを繰り返します。

症状

アトピー性皮膚炎には次のような症状が現れます。

  • 強いかゆみ
  • 赤み
  • 乾燥、粉ふき
  • 湿疹の再発を繰り返す
  • 夜間にかゆみが悪化しやすい
  • 掻きこわしによる皮膚の傷
  • 色素沈着や皮膚の厚み(苔癬化)

発生しやすい部位は、目の周り・首・肘・膝・わき・太ももの付け根など、刺激を受けやすい場所です。

成人では「6ヶ月以上(乳幼児では2ヶ月以上)同じ症状を繰り返す」ことが診断の目安となります。

治療法

アトピー性皮膚炎の治療は、炎症をしっかり抑える治療と**皮膚のバリア機能を保つケア(保湿)**が中心です。症状に合わせて薬の種類を調整します。

● 1. 保湿ケア

乾燥はアトピーを悪化させるため、毎日の保湿が必須です。
保湿剤を塗った後に必要な部分へ薬を塗ると、薬が広がりすぎず使いやすくなります

● 2. ステロイド外用薬

炎症の強さに合わせて強さの異なるステロイドを使います。
ステロイドには以下の5段階があります。

  • Ⅰ:ストロンゲスト(最も強い)
  • Ⅱ:ベリーストロング
  • Ⅲ:ストロング
  • Ⅳ:マイルド
  • Ⅴ:ウイーク(最も弱い)

腕や脚などの厚い皮膚には強め、顔には弱めを使うのが一般的です。

炎症が強い期間はしっかり使い、落ち着いたら弱めの薬に切り替え、量や回数を減らします。

● 副作用について

外用ステロイドによる副作用は、

  • 皮膚が薄くなる
  • 毛細血管が目立つ
  • ニキビが出る
    などがありますが、中止すれば多くは改善します。

全身に影響する副作用はほとんどありません。

● 3. 抗ヒスタミン薬(飲み薬)

かゆみが強い場合や湿疹が広い場合に使用します。
眠気が出やすい薬・出にくい薬を選ぶことができます。

● 4. 免疫調整薬(タクロリムス)

顔や首などの敏感な部位に使用する薬です。
使用開始時に赤み・ひりつき・熱感が出ることがあります。

● 5. プロアクティブ療法

最近は、症状が落ち着いてからも弱めの薬を定期的に使用し、再発を防ぐ治療(プロアクティブ療法)が推奨されています。

注意点

アトピー性皮膚炎の方は、以下の感染症を合併しやすいことがあります。

  • とびひ(細菌感染)
  • ヘルペス(カポジ水痘様発疹症)

これらはアトピーと治療法が異なり、ステロイドを使うと悪化する場合があります。
水ぶくれ・ただれ・急激な悪化などがある場合は早めにご相談ください。

当院での治療

当院では、アトピー性皮膚炎に対して

  • 症状に合わせたステロイド外用薬
  • 保湿剤
  • 抗ヒスタミン薬(かゆみ止め)
  • 免疫調整薬(タクロリムス)
  • 再発を防ぐプロアクティブ療法
  • 患部ごとの塗り方指導
  • 日常生活・スキンケアのアドバイス

を行っています。

アトピーは塗る量・強さ・タイミングが治療効果に直結する疾患です。
症状をコントロールできるよう、必要十分な量を処方し、症状に合わせた使い方をお伝えします。

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